令和3年度 盂蘭盆会の記事(5・「灯籠流し」雑考)
【前回の記事】で、灯籠について論じたが、やはり盂蘭盆会での「灯籠」といえば、「灯籠流し」を想起される方も多いと思うので、その記事を書いておきたい。なお、灯籠流しについて、最近では環境負荷の問題などから実施を控える自治体などが増えているともされ、今後は消え行く行事なのかもしれない。さておき、「灯籠流し」について指摘された文献を幾つか見ておきたい。灯籠流〈一名舟コ流シ〉八月十六日の盂蘭盆会には盛岡の行事の一として灯籠流しの催がある。這は亡き人の法名及六字の名号を記した五色の無数の小旗を本船稾船に樹て、これに沢山の灯籠提灯供物等華やかに装ひ、涼しい風の立ちこめる頃、車又は人手によつて引出される。とりわけ盛んな場所は北上川明治橋の辺で、昔は河開きを兼ねて起つた行事らしいが、近年は僅かにその名残を留めてゐるに過ぎない。小...令和3年度盂蘭盆会の記事(5・「灯籠流し」雑考)