火星-居住 (60)
(EDと火星(59)より続く) 航行の危険が軽減され、到達時間のさらなる短縮化が計られた結果、火星に数人の人員が降り立ち、科学観測やサンプリングを行い、地球に帰還するというミッション自体は、それ程、遠くない未来に実現するように思われる。一方、火星に降り立った人員が、持続的な居住拠点を作り、定住化するには、多くの課題が待ち受けている。確実なのは、計画の実行には、長期間に渡る(何十年にも及ぶ可能性もある)、地球からの膨大な補給ミッションを必要とするということである。そして、定住化の鍵を握るのが水である。 ちなみに国際宇宙ステーション(ISS)内では、水を電気分解することにより、酸素を製造しており、…