米朝首脳会談決裂が示す独裁体制の限界
北、米朝会談物別れで実務交渉者を更迭報道に拠りますと、北朝鮮では、ベトナムで開催された第2回米朝首脳会談が物別れに終わった責任を問われ、事前交渉を担当した北朝鮮の金革哲米国担当特別代表が対米交渉の職を解かれたそうです。いかにも北朝鮮らしいこの処分、図らずも独裁体制の限界をも示しているようにも思えます。金革哲氏の他にも、交渉団の一員であった金聖恵統一戦線策略室長にも責任追及が及ぶと共に、同会談に臨席した女性通訳も決裂を決する重要な場面で通訳を怠ったとして処分対象に名を連ねているとされます。これらの処分理由を検討してみますと、簡潔に表現すれば、政策決定者に正確な情報を伝えず、また、交渉相手にも同決定者の意思をそのまま伝えなかったという、情報伝達の不正確さや歪曲が問題視されたこととなります。独裁者のご機嫌を損ねぬよう...米朝首脳会談決裂が示す独裁体制の限界